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亜種注意
愛宕さん宅のルカ様とアカイトくん(初登場)
ちなみに愛宕さんは特に何も考えていないすてきな女性です
**********
なんだろうこのじょうきょうは、とやにわに身が固まる。
「アカイト、もう少しそちら詰めてください」
「おう」
「うぅむ、やはらかい……。やはり高いお金を出しただけありますねぇ。科学の進歩とはすばらしいものです」
「アカイト、masterが押してきて狭いのでもう少し」
「ルカ、おれ壁は冷たいから嫌だよ」
「……むぅ」
今の体勢。
ますたーがルカの背中に抱きついて、ルカがおれの背中に抱きついている。よの男性に後ろから刺されてしまいそうだが、背中はルカがばっちりガード。あんしんだ。
連鎖枕
すべては我らがマスターがベッドで昼寝をしているところからはじまる。
布団も掛けずにもなもなやっていた我らがマスターをみたルカが保護者心をだして、布団をかけてやろうとしたところ、ベッドにひきづりこまれ、抱き枕になれとの命をうけたそうな。
マスターは二十歳を過ぎたいまでもベッドにぬいぐるみをたずさえるようなおとななので、まぁそこまでは別に良いと思う。おれは巻き込まれていなかったし、そのじょうたいになった所はみたけれど、マスターはだまって抱きつきルカはだまって抱きつかれていて需要と供給がなりたっていたのでかまうことないと思っていた。
なのでそれを見届けたおれは、お茶でも飲もうと台所へ向かった。二人もそのうちに来るだろうと三人分湯呑みを用意したところで皿に乗ったあられを見つけて食べて良いものかとはかりかね、ルカに聞こうと寝室に戻ったのだった。
一方マスターに抱きつかれていたルカは、ますたーは頻繁に自分に抱きつくが何が楽しいのかとつねひごろから抱いていた疑問が爆発したらしい。薄暗い寝室に再度あらわれたおれを手招きこまねいて寄せ、マフラーを引いて自分の前に寝ころぶよういった。弁解をさせていただくならば、ルカがひっぱるマフラーが伸びてしまわないかとかが酷く心配だったのだ。どこかの青い兄貴のマフラーは聞くところによると化繊で作られた汚れたりも伸びたりもしないような代物らしいが、おれのものはただのフェルト地なので、伸びてしまうとひじょうに悲しいのだ。
かくして目の前にできたでかい枕に抱きつき、ルカはなにやらふむと納得しこれはなかなかと俺の背中をはなさなくなった。おれは台所に置いたままの緑茶が冷めてしまうなぁとぼぅっと思った。おれは横にすると目を閉じる人形のようなもので、外部端末を横にすると燃費がうまく行かなくなり、自動的にスリープモードに近いような、低機能状態になる。背中に抱きつくルカに体温はないので、暖かいとかは特に思わない。柔らかいのだろうが、あいにくその感覚は厚手のコートにさえぎられている。そこまでおれの外部刺激に対する感覚はするどくないのだ。
マスターの寝息が聞こえてくる。ルカは呼吸をしないタイプなので寝息は聞こえないが、腹に回った腕がますますかっちりとホールドされ動く気配の無いことから、どうやらスリープモードに入ろうとしているらしい。
ふうと息を吐く。
一応おれは男性型ボーカロイドで。そういった機能がついているのかは知らないが、ほんとうにこの状況はなんなんだろうと思う。ひじょうにあれな光景なんではなかろうか。
あれってなんだろう。
そもそもおれにとってはルカもマスターも親のような存在で、そのような対象にすることさえおこがましいと感じられる。向こう二人も、たぶんおれのことを出来の良くない弟や息子のようにしか感じていないに違いない。
それは断じて不快なことではなくて、家族だなぁと更にさらに感ぜられた。たぶん恐らく大まかに説明すると幸せな気分だ。
「アカイト、動かないでください」
「おぉー」
スリープに入りかけた、盛大なまぬけな声に笑う声がきこえる。
「……むぅ」
頭がじわりと重たい。
自分は会津に頼まれていた仕事がひと段落ついて、仮眠生活から解放されたのだと喜び勇んで昼寝をしたはずだ、と愛宕は頭を掻く。あまり上品な仕草ではないが、見る人はおるまいと壁にかかった時計をあおいだ。
胃の中は空っぽで、喉もからからに乾いている。
夕食の頃合いの時間になったらルカやアカイトが起こしてくれるだろう。と、言うことは、体感したよりも短い時間しか寝ていないのだろうか。部屋の中も明るい。
「あれ」
デジタルの電波時計は、きっかり八時を差していた。
無論、午前八時だ。
「……ルカもアカイトも、起こしてくれなかったんですか」
それとも自分が起きたくないとぐずったのだろうか。
記憶には無いが、寝汚い自分ならあり得る、と愛宕はため息を吐く。
ひとまず起きて何か飲もう、とベッドから降りて、ああと納得。
「お茶でも煎れておきましょうか」
スリープモードからの起動が設定されている時間は午前八時三十分。
それまでに簡単な朝食でも……と愛宕はそっと部屋を抜け出た。
「家族川の字で寝るなんて、中々良いじゃないですか」
**********
愛宕さんは特になにも考えていないすてきな女性です。
ルカは娘、アカイトは孫くらいの感覚。
アカイトはあほの子ではないですが愛宕さんに似たので特に何も考えてないです。
元は普通のアンドロイド(液体燃料対応)をボーカロイド用に根岸が改造したので、他の奴らとは違って排気のために呼吸します。エコカーと似たような原理で出るのは水蒸気なので冬は息が白くなります。周りのボーカロイドから浮くので寒いのは嫌いです。でも周りの皆は「何かかっけぇ」とわりと憧れの的です。
ちなみにルカさんは太陽電池ついてます。
愛宕さん宅のルカ様とアカイトくん(初登場)
ちなみに愛宕さんは特に何も考えていないすてきな女性です
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なんだろうこのじょうきょうは、とやにわに身が固まる。
「アカイト、もう少しそちら詰めてください」
「おう」
「うぅむ、やはらかい……。やはり高いお金を出しただけありますねぇ。科学の進歩とはすばらしいものです」
「アカイト、masterが押してきて狭いのでもう少し」
「ルカ、おれ壁は冷たいから嫌だよ」
「……むぅ」
今の体勢。
ますたーがルカの背中に抱きついて、ルカがおれの背中に抱きついている。よの男性に後ろから刺されてしまいそうだが、背中はルカがばっちりガード。あんしんだ。
連鎖枕
すべては我らがマスターがベッドで昼寝をしているところからはじまる。
布団も掛けずにもなもなやっていた我らがマスターをみたルカが保護者心をだして、布団をかけてやろうとしたところ、ベッドにひきづりこまれ、抱き枕になれとの命をうけたそうな。
マスターは二十歳を過ぎたいまでもベッドにぬいぐるみをたずさえるようなおとななので、まぁそこまでは別に良いと思う。おれは巻き込まれていなかったし、そのじょうたいになった所はみたけれど、マスターはだまって抱きつきルカはだまって抱きつかれていて需要と供給がなりたっていたのでかまうことないと思っていた。
なのでそれを見届けたおれは、お茶でも飲もうと台所へ向かった。二人もそのうちに来るだろうと三人分湯呑みを用意したところで皿に乗ったあられを見つけて食べて良いものかとはかりかね、ルカに聞こうと寝室に戻ったのだった。
一方マスターに抱きつかれていたルカは、ますたーは頻繁に自分に抱きつくが何が楽しいのかとつねひごろから抱いていた疑問が爆発したらしい。薄暗い寝室に再度あらわれたおれを手招きこまねいて寄せ、マフラーを引いて自分の前に寝ころぶよういった。弁解をさせていただくならば、ルカがひっぱるマフラーが伸びてしまわないかとかが酷く心配だったのだ。どこかの青い兄貴のマフラーは聞くところによると化繊で作られた汚れたりも伸びたりもしないような代物らしいが、おれのものはただのフェルト地なので、伸びてしまうとひじょうに悲しいのだ。
かくして目の前にできたでかい枕に抱きつき、ルカはなにやらふむと納得しこれはなかなかと俺の背中をはなさなくなった。おれは台所に置いたままの緑茶が冷めてしまうなぁとぼぅっと思った。おれは横にすると目を閉じる人形のようなもので、外部端末を横にすると燃費がうまく行かなくなり、自動的にスリープモードに近いような、低機能状態になる。背中に抱きつくルカに体温はないので、暖かいとかは特に思わない。柔らかいのだろうが、あいにくその感覚は厚手のコートにさえぎられている。そこまでおれの外部刺激に対する感覚はするどくないのだ。
マスターの寝息が聞こえてくる。ルカは呼吸をしないタイプなので寝息は聞こえないが、腹に回った腕がますますかっちりとホールドされ動く気配の無いことから、どうやらスリープモードに入ろうとしているらしい。
ふうと息を吐く。
一応おれは男性型ボーカロイドで。そういった機能がついているのかは知らないが、ほんとうにこの状況はなんなんだろうと思う。ひじょうにあれな光景なんではなかろうか。
あれってなんだろう。
そもそもおれにとってはルカもマスターも親のような存在で、そのような対象にすることさえおこがましいと感じられる。向こう二人も、たぶんおれのことを出来の良くない弟や息子のようにしか感じていないに違いない。
それは断じて不快なことではなくて、家族だなぁと更にさらに感ぜられた。たぶん恐らく大まかに説明すると幸せな気分だ。
「アカイト、動かないでください」
「おぉー」
スリープに入りかけた、盛大なまぬけな声に笑う声がきこえる。
「……むぅ」
頭がじわりと重たい。
自分は会津に頼まれていた仕事がひと段落ついて、仮眠生活から解放されたのだと喜び勇んで昼寝をしたはずだ、と愛宕は頭を掻く。あまり上品な仕草ではないが、見る人はおるまいと壁にかかった時計をあおいだ。
胃の中は空っぽで、喉もからからに乾いている。
夕食の頃合いの時間になったらルカやアカイトが起こしてくれるだろう。と、言うことは、体感したよりも短い時間しか寝ていないのだろうか。部屋の中も明るい。
「あれ」
デジタルの電波時計は、きっかり八時を差していた。
無論、午前八時だ。
「……ルカもアカイトも、起こしてくれなかったんですか」
それとも自分が起きたくないとぐずったのだろうか。
記憶には無いが、寝汚い自分ならあり得る、と愛宕はため息を吐く。
ひとまず起きて何か飲もう、とベッドから降りて、ああと納得。
「お茶でも煎れておきましょうか」
スリープモードからの起動が設定されている時間は午前八時三十分。
それまでに簡単な朝食でも……と愛宕はそっと部屋を抜け出た。
「家族川の字で寝るなんて、中々良いじゃないですか」
**********
愛宕さんは特になにも考えていないすてきな女性です。
ルカは娘、アカイトは孫くらいの感覚。
アカイトはあほの子ではないですが愛宕さんに似たので特に何も考えてないです。
元は普通のアンドロイド(液体燃料対応)をボーカロイド用に根岸が改造したので、他の奴らとは違って排気のために呼吸します。エコカーと似たような原理で出るのは水蒸気なので冬は息が白くなります。周りのボーカロイドから浮くので寒いのは嫌いです。でも周りの皆は「何かかっけぇ」とわりと憧れの的です。
ちなみにルカさんは太陽電池ついてます。
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