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小話です
小話です
大事なことなので三回言います
小話です
**********
「ミクねえミクねえ」
「ん? どうしたの?」
「マスター達が女子組は休憩して良いってー。今ルカちゃんがお茶入れてるから、休憩しよー」
「あ、そうなの。わかった」
はにーたいむ
緑の髪をふわりと翻らせた姉は、主人の居る部屋の扉をチラと振り返ってから「確かマスタが要らないって言ってたクッキー、缶であるからとってくるね」と台所の方へ行ってしまう。「一度鏡音の調整をしてみたかったんだ」とレンを構いだした主人のことが気になるのだろう、と垣間見えた姉の隙をうかがってリンは微笑んだ。いつでもどことなく醒めた"初音ミク"らしくない姉は、けれどもきちんと"恋するおとめ"だ。
その背中に「リビングにいるからねー」と呼びかけ、リンはくるりと方向転換した。
世では初音ミクの発売記念日が迫っている。
ミクを溺愛する彼女のマスターが『祝いの曲を作った。合唱するぞ』と言い出したのは先週のことだった。
そうしてそれが鶴の一声となり、『ミク誕生祝い合唱企画』は立ち上がった。すでに楽曲ができているとは言え、余りに誕生日に向かないその曲を編曲することから始まったその企画は、中々に切迫したスケジュールになっている、らしい。
そして、今日。
第二回集合調整と銘打たれ、一応コミュニティメンバーの全員が、ミクのマスターの所有するマンションに集まったのだった。
そんでもって
「めーねぇ、クッキーもくるってさー」
「あら、やったじゃないの」
「クッキー!」
豪奢なソファでくつろいでいたメイコとグミが歓声を上げる。
コミュニティの中でも比較的起動されて間もないグミは、どうやらこのミクのマスター宅に訪れるのは初めてだったらしい。クッションを抱き、落ち着きなく辺りを見回している。
「こらグミ、あんたちょっと落ち着きなさい」
「えーっ! だってこんな良いおうちにミクちゃん住んでるなんて聞いてない!」
「そりゃ言いふらすようなことでもないでしょうよ」
広い綺麗景色すごい! と騒ぎ立てるグミをたしなめ、メイコはリンに向かって「座りなさいな」と自分の横の席をたたく。それじゃ遠慮なくおじゃまを、と座ると、ちょうどお茶を携えたルカとクッキー缶を抱いたミクが部屋にはいってきた。
甘い香りが部屋に広がる。
「砂糖はこっちですので」
「はいご開帳ー」
「うわっここのクッキー食べてみたかったんだよね! ミクちゃんこれ食べていいの?」
「ある分なら幾らでも。あ、でもこのアーモンドが載ったのは残しといて。マスタが食べるから」
「いえっさー!」
「ルカ、ミルクってある?」
「あぁ、こっちです。グミちゃん、ちゃんと私たちの分も考えて食べて下さいね」
「わかってるよう!」
「あ、レンたちの分どうする? 残しとく?」
「いいわよ、食っちゃえ食っちゃえ」
「めーねぇ、あくどい……!」
**********
ガールズトークって、かわいいよね!
お菓子もりもり食べる女子ボカロたちを妄想したくて書いた。後悔はしていない
小話です
大事なことなので三回言います
小話です
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「ミクねえミクねえ」
「ん? どうしたの?」
「マスター達が女子組は休憩して良いってー。今ルカちゃんがお茶入れてるから、休憩しよー」
「あ、そうなの。わかった」
はにーたいむ
緑の髪をふわりと翻らせた姉は、主人の居る部屋の扉をチラと振り返ってから「確かマスタが要らないって言ってたクッキー、缶であるからとってくるね」と台所の方へ行ってしまう。「一度鏡音の調整をしてみたかったんだ」とレンを構いだした主人のことが気になるのだろう、と垣間見えた姉の隙をうかがってリンは微笑んだ。いつでもどことなく醒めた"初音ミク"らしくない姉は、けれどもきちんと"恋するおとめ"だ。
その背中に「リビングにいるからねー」と呼びかけ、リンはくるりと方向転換した。
世では初音ミクの発売記念日が迫っている。
ミクを溺愛する彼女のマスターが『祝いの曲を作った。合唱するぞ』と言い出したのは先週のことだった。
そうしてそれが鶴の一声となり、『ミク誕生祝い合唱企画』は立ち上がった。すでに楽曲ができているとは言え、余りに誕生日に向かないその曲を編曲することから始まったその企画は、中々に切迫したスケジュールになっている、らしい。
そして、今日。
第二回集合調整と銘打たれ、一応コミュニティメンバーの全員が、ミクのマスターの所有するマンションに集まったのだった。
そんでもって
「めーねぇ、クッキーもくるってさー」
「あら、やったじゃないの」
「クッキー!」
豪奢なソファでくつろいでいたメイコとグミが歓声を上げる。
コミュニティの中でも比較的起動されて間もないグミは、どうやらこのミクのマスター宅に訪れるのは初めてだったらしい。クッションを抱き、落ち着きなく辺りを見回している。
「こらグミ、あんたちょっと落ち着きなさい」
「えーっ! だってこんな良いおうちにミクちゃん住んでるなんて聞いてない!」
「そりゃ言いふらすようなことでもないでしょうよ」
広い綺麗景色すごい! と騒ぎ立てるグミをたしなめ、メイコはリンに向かって「座りなさいな」と自分の横の席をたたく。それじゃ遠慮なくおじゃまを、と座ると、ちょうどお茶を携えたルカとクッキー缶を抱いたミクが部屋にはいってきた。
甘い香りが部屋に広がる。
「砂糖はこっちですので」
「はいご開帳ー」
「うわっここのクッキー食べてみたかったんだよね! ミクちゃんこれ食べていいの?」
「ある分なら幾らでも。あ、でもこのアーモンドが載ったのは残しといて。マスタが食べるから」
「いえっさー!」
「ルカ、ミルクってある?」
「あぁ、こっちです。グミちゃん、ちゃんと私たちの分も考えて食べて下さいね」
「わかってるよう!」
「あ、レンたちの分どうする? 残しとく?」
「いいわよ、食っちゃえ食っちゃえ」
「めーねぇ、あくどい……!」
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ガールズトークって、かわいいよね!
お菓子もりもり食べる女子ボカロたちを妄想したくて書いた。後悔はしていない
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