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ぽルカ!ぽルカ!
現代パロディ…?注意注意
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ごん。
「ごふ」
take five for you!
背後からの衝撃に絶息する。何か堅い物が背中にぶち当たった。
そのうちにするすると腰に回ってきた腕を見下ろし、がくぽは一つため息をはいた。クリスマスに彼が贈った控えめなピンキーリングがちらりと光る、白魚のような手。丁寧にマニキュアが塗られている。いつものパールマリンではなくて、珍しいインディゴブルー。
「……ルカ」
「……」
ぷふう、とかすかに息を吐き出すのが聞こえてきた。最愛のお姫様は、どうやら酷くご機嫌が悪いらしい。もしも背中に目があったら、さぞかしむくれた顔がみれたことだろう。どうしたものかと嘆息した。むくれてしまった彼女の機嫌をとるのは相当に骨が折れるのだ。
けれど、とがくぽは手の中の文書を見やる。
際限ない、きりがない。仕事中の『かまって』の催促はしないと約束していたはずだ。
「ルカ」
「だって、がくぽったらさっきからずーっと、仕事してるじゃない」
「まだお前が部屋に来てから十五分しか経ってないぞ」
「って事は私が来る前からもずっとしてたんでしょう? ちょっとくらい休憩したって良いじゃない」
「……」
「ね、私紅茶淹れてくるわ。クッキーもあるの。少しおしゃべりして、息抜きした方が効率だって上がるわよ」
「……」
「ねぇってば」
ぐりぐりと背中を押される。けだるげな猫なで声に惹かれ、頷いてしまいそうになる自分を律し、がくぽは文書に集中しようと試みた。最近かけ始めた眼鏡は、どうも視界が区切られたようで落ち着かない。そういえばこれも彼女が選んだものだったか。
飾り気は無いように見えるが、よくよく見ると意匠の凝らされたメタルフレーム。
「がくぽ」
「……」
「がくぽ」
「……」
「がーくぽってば」
「……」
「……かーまーいーなーさーいーよー!」
「い゛っ?!」
背中で一つに結っていた髪を思いっきり引っ張られた。頭皮と顔がひきつる。がきりと首も不穏な悲鳴を上げた。
其れに沿うようにして走る痛みに、がくぽは身を固める。机作業続きでうつむきがちだったのも手伝ったのだろう。ばちりと火花の散った錯覚すら覚えた。
「ぃいいい……」思わず首に手をやり、うめく「つうぅぅう」
手を離されてもびりびりとしびれるように痛い。
予想以上の反応にどうやら驚いたらしいルカは、不安げな顔でこちらに回り込み、がくぽの顔をのぞき込む。
「ご、ごめん、そんなに痛かった?」
「首は駄目だろ、髪も……」
だってその辺鍛えようがない。
ひきうつるようなそこを押さえ、こんなものと髪留めのゴムをはずしてしまう。
はー、と深い深いため息をはきながら眼鏡を外し、すぐそばのソファに向かう。カルガモの子のようにルカもそれに付き従う。たどり着いた黒の合皮のソファ。ばすんとバネがはねるのもかまわず腰で踏みつける。ルカもちょこんとそれの隣を陣取る。
終始、無言。
気づけば大きな窓の外は赤くなりかけていた。もうそんな時間なのかという驚きともうこんなに日が短くなったのかという驚き、二つがぼうっとがくぽの思考を奪っていく。たとえば、明日までに片づけなければならない仕事だとか、先方との情報の齟齬だとか、どうにもずさんな上司をどうこらしめてやろうかだとか、そういうことはまとめて、どこだかに、ソファのバネの奥深くに沈んでいった。
隣のルカはどこか気まずそうに小さくなっている。
白く細い肩。これから寒くなるというのにそんな格好ばかりしてるから、だなんて母親じみたことを思い、其れに少し寄りかかった。
重みに気づいたのか、柔らかな髪が頬をなぜる。
「……五分、だけ」
「……」
「五分だけ休憩するから」
「……うん!」
瞼が急激に重たくなってきた。そういえば昨日の夜は何時に寝たのだったか。そこまで睡眠に執着がない方だからか、気を抜くとすぐに不足する。彼女に関してもそうだ。ふれると思い出す。こんなにも足りていなかったのだったっけ。
細くて堅くて柔らかい肩。甘いような鼻に抜けるような香り。
「それじゃ、首痛いんじゃない? 首は駄目よ、首は」
「……んー」
「ん」
がくんと揺れる頭。
其れが何だかいまいち理解できないうちに、がくぽの意識は浮上していった。
宣言の六倍も眠ってから、目を覚ましたがくぽが気まずくルカの太股から頭を上げるまで、ルカはにこにこと微笑んだままその恋人の髪をなでていたとか。
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今まで書いた中で割と最高ランクにらぶらぶなんではなかろうかこれ
歳の差いいとおもいます
たぎります
あとルカさんは二十歳って、普段描かれてるように大人っぽい年齢じゃないんじゃないかなと思うのです
二十歳ってまだ大学生ですよ もっと世のルカさんははじけてて良いですよ
そんな訳でちょっと子供っぽい感じのルカさんでした
このがくぽたぶん三十路超えてる
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