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リクエストをいただいたがくぽ×ルカ
特に指定は無かったので、もうフリーダムにしようかとも思ったのですが、
まぁそんなにフリーダムでもなく、前から書きたかった相互ツンデレのぽルカ
いいよね相互ツンデレ。初々しくて
ぐみたん視点。ぐみたん語り
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こんにちわ、グミです。
グミはがくぽさんというひとの妹なんですが、ちょっとそのお兄ちゃんについて、聞いてくれませんか?
あ、がくぽがグミのお兄ちゃんなんではなくて、グミががくぽの妹なんですよ。それだけは絶対に譲れない事なんです。
って、そんな風なグミのこだわりは置いておきまして、ちょっと聞いて下さい。
いい加減にしてよね!
お兄ちゃんとグミのお友達はだいたいが共通しているのです。例えば、ミクさんとか、MEIKOさん、リンちゃんなんていうお友達はみんなお兄ちゃんから紹介していただいて、仲良くなったんです。そのかわり、グミのお友達もお兄ちゃんに紹介しているんですよ? mikiちゃんや、キヨテル先生とか。
その中の一人にルカさんっていうお友達がいるんです。
ルカさん、知っていますか?
あの髪が長くておっぱいが大きい綺麗なひとです。
グミはあのハスキーな声が大好きなんですが、それはどうでもいいですね。
どうやらお兄ちゃんはあの人が好きで、ルカさんのほうもお兄ちゃんが好きみたいなんです。
……え? 両想いだから? さぞラブラブだろうって?
とんでもない!
あの二人と来たら、顔を合わせれば喧嘩、喧嘩の嵐で、素直になるなんてもってのほかなんです!
聞いて下さいよ、この前だって、
『何よ、この茄子っ!』
『せらしい、蛸女がほざけ!』
その、ボーカロイドとしての美声を無駄遣いした怒鳴り声を聞いたとき、グミはああ、またかぁ、って思いました。
その日も、お兄ちゃんとルカさんは、言っちゃあなんですけど低レベルな、幼稚園児みたいな言い争いをしていました。確か原因は、お兄ちゃんの腰に付いた美振がルカさんに引っかかったとか、そんなくっっだらないことだったはずです。
お兄ちゃんが謝れば済むことですし、ルカさんもそこまで激怒するほどのことでもないですよね?
なのにもう、今にもつかみかからん勢いでの罵声の応酬に、グミはちょっとうんざりしてしまいました。
パソコンの中のみなさんは二人が喧嘩するのはいつもの事って分かっているので、もう日常みたいになんとも思わないんですけど、やっぱり喧嘩は良くないって、一応頃合いを見て仲裁するようにと取り決めをしてたんです。
なので、グミも二人が息切れをするくらいの頃を見計らって、間に割り込みました。
『二人とも喧嘩はやめて下さい。お兄ちゃんが謝れば済む話でしょう?』と恐らく幼稚園児でも思いつく解決策を提案したんです。まぁ、ヒートアップしたお兄ちゃんが謝るとは思えませんでしたし、もし謝ったとしてもルカさんも引っ込みが付かないだろうって、分かってはいたんですがね。
何だかんだ言って、そういうのが一番効果があるかなあって、何となく思っちゃったんです。
『五月蠅い、メグは黙っておれ! 口出しをするでない! 下がれ!』
『あう』
お兄ちゃんにびしりと言われ、思わずグミは身を引いてしまいました。
こんな時ばかりにお兄ちゃんの殿属性は遺憾なく発揮され、泰然とした立ち姿から放たれる声はまるで威圧感の無駄遣いです。それに相対するルカさんも限りなく威風堂々という感じで、女王様の無駄遣いという感じでした。この二人はいろんな物を無駄遣いしすぎだと思います。
二人ともその迫力をガチ曲に注げばいいのにとグミがたじろいでいると、急にぐいっと引っ張られ、奇跡のように柔らかいものに頭を押しつけられました。耳のすぐそばからルカさんの声がして、ああルカさんのおっぱいだと気づきました。なんかすごいいい匂いでした。フローラルの化身って感じで。
『グミちゃんに八つ当たりしないでよ! かわいそうでしょ!』
『はひ?』
『っ八つ当たりなど、――大体、お前が我の周りをうろうろとするのが悪いのだ!』
『誰があんたなんかの周りをうろうろするのよ! それはこっちの台詞だわ! 何よそのカタナ! じゃまなのよ!』
ぐいぐい、ルカさんはグミの頭を胸に押しつけます。
もうふわっふわで再現して枕として売り出したら世紀の大ヒット間違いなしの感覚でした。
ちなみに、ルカさんもお兄ちゃんも、お互いに話しかけようと無意識に近付きあっていることに気付いていないようです。
確かに会話をすると言う目標は達成していますが、これ、なんか違う思います。
好きな子を虐めちゃう小学生の男の子みたいなものかなぁ、とグミは考えているんですが、お互いがお互いそんなんなので手に負えません。
『っ貴様、美振をっ!』
『あー! やんなっちゃう! グミちゃん、行くわよ! こんな似非侍の言う事なんて聞いてる事無いわ!』
『え? え?』
ぐいとまたグミの腕を引き、ルカさんはずんずんとフォルダから出て行きました。そりゃもうぐいぐいと引かれながらお兄ちゃんを振り向くと、お兄ちゃんは毒気を抜かれたような、はと我に返ったような顔をして立ちすくんでいました。
ずんずん歩いて、一体何処に行くのかなと思っていたら、どうやらデスクトップのようで、着くなりルカさんはグミの手を離して自分の顔を覆いました。
ずるずると崩れるようにしゃがみ込む様子はまるで小さな子供みたいで、ちょっと可愛いかなぁなんてグミは場違いに思ったんですが、どうでもいいですね?
『なんで、上手く喋れないのよ……』
『あ、あのー』
『あっ、グミちゃん、ごめんね、引っ張って来ちゃって』
『いえぇ、それはいーんですけど、あの、お兄ちゃんがごめんなさい』
『え』
『お兄ちゃん意地っ張りだから、一度言っちゃうと引っ込みが付かないみたいで、あの、多分悪気があった訳じゃないんです』
『え』
『だからグミが代わりに、あの、ごめんなさいです』
グミがそう言うと、ばっとルカさんは顔を上げました。
何かすっごい目が据わってて怖かったです。
『違うわ、違うの。貴方達は全然悪くないから……of all、あ、私が、全然別に痛くもないのに大袈裟に、あの人を、困らせてしまったから……あう、Why did...know...そんなつもり、ないのに。仲良く、ううう』
後半はぶつぶつと自分に問いかけるようにしながら、ルカさんはうつむき、よろよろと自分のフォルダへと行ってしまいました。
その後ろ姿を見送ってから、グミはため息を吐いて、お兄ちゃんを残してきたフォルダに戻りました。
案の定、お兄ちゃんはぼうっと手の中の扇をひたすらに、閉じたり、開いたりしているんです。扇をいじるのはお兄ちゃんの落ち込んだときの癖で、だからお兄ちゃんがすごく凹んでいるのがグミにはすぐわかりました。
『……メグ』
『ちゃんと謝らなきゃ駄目じゃん』
強いて強い口調でそう言うと、お兄ちゃんはおもしろいくらいにしゅんとしてぱたんと手の中の扇を閉じました。
垂れ下がった目尻で眉根を寄せ、メグを見上げるようにします。
『……分かっては、居るのだ』
『お兄ちゃん、一体幾つの設定にされてるの』
『分かって居る。ぶつかったのは我の方だ。ルカ殿は何も悪くない……ルカ殿の周りをうろうろして居ったのが悪かった。話しかけようとして、居たのに』
その言葉に、グミは思わず目を見開きました。
お兄ちゃん、自覚があったんですか。
『どうして上手く行かぬのだろう、メグ。どうすればルカ殿と諍い無しに話せる』
『……グミに聞かないでよ』
ああ、もう全く。
大体そんなに喧嘩ばっかりしてる方が可笑しいんですよ。ねぇ?
その後お兄ちゃんがルカさんのフォルダに入っていくのをみましたから、一応は仲直りできたみたいです。
その次の日の朝ご飯でまた喧嘩したらしくて、今度はルカさんに『どうしたらがくぽさんと仲良くできるのかしら』と泣き泣き相談されてしまいました。
二人とも、いつもいつも、飽きもせず、
喧嘩して悩んで仲直りして、
だから、もう、早くつきあって結婚でも何でもしちゃえばいいとグミは思うんです!
お互い好きなくせに、迷惑ったらないですよう!
もう殆ど惚気みたいな相談をされるグミの身にもなってください!
あっ、笑いましたね?! 酷い!
代わってくださいよ、辛いんですよう?!
いい加減にしてよね!
(応援はしてあげる気満々だけどさあ!)
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リクエスト、『がくぽ×ルカもの』
何かぐだぐだ
殿口調のテンプレがくぽがすごい楽しかった。いいなぁ殿口調も、楽しいなぁ。文語っぽいしゃべり方もいいと思うんですが。
がくぽのしゃべり方はいろいろバリエーションあって良いですよね。そのうち爺口調も書いてみたい
相互ツンデレのつもりでしたが何か違う気がしてならない
まぁ、我が家設定ではあり得ん感じのやりとりができたので良かったです
という訳で、リクエストをしてくれたmuniさま、こんなんでよければお好きにお持ち帰りくださいませ
引き続きリクエストは募集していますので、してくださる方は専用記事のコメントかメールフォームまでどぞー
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