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まさかのミクオ
がくぽよりルカより早く、まさかのミクオ
元ネタは某Pの『心壊サミット』
しんかいでいいのかな


少々気持ち悪かったり初音ズの性格が悪かったり極悪だったりします
注意



**********





「初音くん、初音くん」

「なんですかマスタ」

「君に会わせたいひとがいるんだ」




  ぼくとわたし狂想曲




「初音ミクオ」

「うん?」



 呼び出された部屋に居たのは、私と同じ顔だった。私よりも幾分高い位置に視点を持った緑の目が此方を見据えている。



「初音、ミクオ」

「だからなんだって」



 そう呼ばれる初音種派生の亜種が居ることは私も知っていたし、彼らが歌う歌も――あまり多くはないが――聞いたことがあった。
 が、実際現実でこうして端末通しであうのは始めてた。


 亜種はまず、外部端末が存在しない。
 PC内部での外見ならば(違法の穴を抜けたような)パッチを使えば簡単にできる。会津さん家のアカイトもその部類だ。
 あの赤い彼の端末は、私のマスターが、会社で開発している人命救助用のアンドロイドを改造して作ったもの。

 そうでもしないと亜種の外部端末は手に入らないのだ。



「頼まれてね、初音ミクのボディを改造したんだ。君と比較したらどんなもんかと思ってな」

「……はぁ」

「ミクオ、これがうちの初音くんだ。まぁ、君の姉みたいなものだね」

「どうぞ宜しく、ネエサン」

「……はぁ」



 彼はにっこりと笑って私に右手を差し出した。張り付いたような笑み。私たちにとっては作った表情も自然に出た表情も何も変わらない。それなのに違和を感じた。
 電気系統が上手くいっていないのか、プログラム自体が不得意なのかは解らない。



「よろしく」



 私と同じ顔に張り付いた笑顔。
 それにつられて私も笑みを作っているのでお互い様なのだが、なんだか酷く気に入らない。



 聞くところによると、今日中に彼のマスターが彼を迎えにくるらしい。
 これ以上は顔をつっきあわずにすむのかと、とりあえず一安心する。

 暫く歓談にふけっていると(やはり終始彼は張り付いた笑みを浮かべていた)、不意にマスターが立ち上がった。
「そろそろ迎えがくるらしい」と彼に伝え、部屋を出ていく。



「あ、そうだ」ひょい、と頭だけをドアから出した「私と彼女は少し作業をしなくてはならないから、……そうだな、一時間後にミクオ、来たまえ。初音くん、ミクオを収録室まで案内できるな」

「……はい、もちろんです」

「うん。それじゃあ、それまで親睦を深めて置きなさい」



 不遜な態度に似合わない丁寧な手つきでマスターが扉を閉めると、客室として使われているただっ広い部屋に私と彼は二人きりになってしまった。
 あの出来損ないの営業スマイルと一時間以上顔を突き合わせるのかとと内心嫌気が刺す。それでもどうにか笑顔を繕い、彼を振り返った。


 彼はまだ笑っていた。


 しかし先ほどまでの愛想笑いの退化系のような作り笑いでは無い。口の端を歪め、片目を眇めたいびつな笑み。

 緑の瞳が私を写す。



「俺は、初音ミクが嫌いだ」



 細いような安定感の無い声音が私を突き刺そうとしていた。



「俺はあんたの成り損ないだから、あんたみたいに歌えない。あんたも、その声であのマスターに媚びてるんだろ?」



 ますたぁ、ぅたわせてくださぃ、ってな。

 けらけらけらと彼は笑う。
 その声はやはり安定感が無い。元は初音種独特のソプラノだったのだろう。



「笑っちゃうよ、姉だってさ! 完全版の間違いじゃないの」

「……」



 こいつ、は



「……なぁ、おい、なんとか言えよ」

「……」

「おいってば」



 なんて、



「……」

「っ無視してんじゃねぇよっ!」



 が、とAIが揺れる。
 重たい音がして、一瞬世界が途切れた。すぐに復旧する。

 がりがりと処理を進める音。
 彼は私の肩に両手を置いて背中から電灯の光を浴びていた。

 要するに、馬乗りになっている。



「聞いてんのか、クソ、この売女!」



 ぎぎり、奇妙な音がする。視界が警告音で染まった。
 左腕領域が関知できません。
 ごぎりと生々しい音をたてて、彼の手の中に私の細い腕が収まる。彼は一瞬目を見開き、口を悲鳴の形に開いてから、閉じた。



「……っ」



 立ち上がり、走りだそうとする。

 押さえつけるものがなくなった私は左腕の無いまま起きあがってその背中を見た。



 ああ、こいつは、なんて

 なんて愛しい愚か者だ



「い゛っ!」



 立ち上がり走りよりその背中を踏みつぶす。背骨にあたる器官が足の下でごりごりと鳴った。
 彼は信じられないという顔をして私を見上げている。視界は相変わらず警告音。



「っにすんだよ! 足っ、どけっ」

「……うるさい」



 かかとで思い切り床に押しつける。
 毛足の短い絨毯に彼の頬がすり付けられた。



「あなた、私が好きでしょ」









**********

初音さんドS!
なにがあったおまえ

ミクオくんがもいだ腕にS心を制御するプログラムが組み込まれてたんだよたぶん




ミクオくんは猫っかぶりのツンデレです
本当ならうでもぎの後デレる予定でしたが初音さんが踏みつぶしてしまいました


べつに彼はレギュラーになる予定はなし

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